kurupanです。
本記事では、もはや産業界では欠かせない存在となったエックス線(X線)を扱うための資格、エックス線作業主任者について解説します。
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エックス線作業主任者とは?
エックス線作業主任者とは、労働安全衛生法によって定められた作業主任者の1つです。
製品の非破壊検査など、医療用以外の用途で、1MeV未満の出力のエックス線を用いる場合、エックス線作業主任者を選任することが義務づけられています。
「国家資格」かつ「業務独占資格」かつ「必置資格」であり、1MeV未満の出力のエックス線を用いる業務・事業では必ずこの資格の保有者を置かなければいけないため、常に一定の需要がある資格です。
取得により、自らの市場価値を高めることができる資格と言えます。
どんな人におすすめ?
主に工業において、非破壊検査・探傷分析などに必要な資格です。
X線は、物体に照射して専用の検出器で観察することで、物体を破壊せずに内部の欠陥などを発見することが出来るため、製造業の検査・不具合分析などに広く使われています。
製造業や保守・メンテナンス業、分析受託業に携わる方、携わりたい方におすすめの資格です。
試験内容は?
筆記試験のみです。
科目、出題数、配点は以下のとおりです。
試 験 科 目 |
出題数 (配点) |
・エックス線の管理に関する知識 |
10問 (30点) |
・関係法令 |
10問 (20点) |
・エックス線の測定に関する知識 |
10問 (25点) |
・エックス線の生体に与える影響に関する知識 |
10問 (25点) |
ただし、第二種放射線取扱主任者免状の交付を受けた方は「エックス線の測定に関する知識」「エックス線の生体に与える影響に関する知識」の2科目が、ガンマ線透過写真撮影作業主任者免許試験に合格した方は、「エックス線の生体に与える影響に関する知識」の1科目が免除されます。
科目免除を受ける場合は、受験申請書の一部免除欄のチェックと、免状・免許証の写しの添付を忘れないようにしましょう。
合格基準は?
各科目で40点以上、かつ合計点が60点以上で合格となります。
各科目、満遍なく勉強しましょう。
受験資格は?
受験資格はありません。どなたでも受験することができます。
名称独占資格かつ必置資格でありながら、どなたでも受験できるのは素晴らしいですね。
難易度・合格率は?
令和2年度の合格率は53.7%です。
しっかりと勉強すれば合格できる難易度といえます。
もともとの知識量によりますが、200時間程度の勉強時間があれば合格できると思います。
過去問は?過去問だけで合格できる?
公式HPで直近2回分の問題を解くことができます。
経験者であれば、ある程度解くことはできると思いますが、法令などが含まれるため、過去問だけで合格するのは難しい人が多いと思います。
申し込み方法は?
①受験申請書の申請
まずは受験申請書を請求しましょう。
お近くの安全衛生技術センターに直接取りに行くか、郵送で請求することができます。郵送での請求の場合、送料が必要です。
安全衛生センターに関しては公式HPを確認しましょう。
②申請書の作成
指示に従い、申請書を作成しましょう。
30×24mmの証明写真が必要ですので、注意してください。
科目免除申請をする場合は、項目のチェックと添付資料を忘れずに。
③申請書の提出
書類を封筒に入れて、受験を希望する安全衛生技術センターに申請書を提出しましょう。
郵便(簡易書留)の場合
受験日の2か月前から14日前(消印有効)までに郵送してください。
センター窓口へ持参の場合
直接提出先に受験日の2か月前からセンターの休業日を除く2日前までに持参してください。土日祝日年末年始と5/1は休業日なので注意しましょう。
④受験票の受け取り
提出後、10日経っても受験票が届かない場合は、安全衛生技術センターに問い合わせましょう。
以上で申し込みは完了です。
受験料・支払い方法は?
受験料は6800円です。
受験申請書に綴じ込まれている払込用紙を用いて、郵便局か銀行で払い込む必要があるので、注意が必要です。
まとめ
本記事では、エックス線作業主任者試験について解説しました。
年々、非破壊検査のニーズが高まってあり、本資格が必要な場面も増えています。市場価値を高めたい方は、ぜひチャレンジしてみてください!
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