【資格勉強法読書レビュー】『「1日30分」を続けなさい!人生勝利の勉強法55 古市幸雄』多角的かつ具体的な勉強法が紹介されている良書

kurupanです。

古市幸雄著「「1日30分」を続けなさい! (だいわ文庫)」を読みましたので、その感想をレビューしていきます。

「1日30分」を続けなさい! (だいわ文庫)

古市幸雄大和書房 2010-02-10
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〇どんな本？
〇何がポイント？
- ・紹介されている方法が具体的
- ・コンディションの調整や、休息についても書かれている。
〇どんな人におすすめ？
〇Amazon Prime Readingで読める！

〇どんな本？

MBAをはじめ、いろんな資格を取得して、現在はセミナーの講師をしている筆者が、自身の勉強法を紹介している本。

タイトルの通り、勉強法のことが書かれている本ですが、第1章はどちらかというと「なぜ勉強することが重要なのか？」にフォーカスされており、自己啓発本といえる内容です。もともと出版されたのが2007年で10年以上前なので、書かれている内容は最近の自己啓発本と似ている点もありますが、筆者の経験をもとに書かれている部分が多く、差別化できていると思います。

第2章から、かなり具体的な勉強法の紹介がされており、この部分は結構ためになります。（一部、古い情報もありますが、基本的な考え方は今も通用します。）

また、勉強法の実践者の声も掲載されています。（少し、胡散臭い感じはありますが(笑)）

〇何がポイント？

・紹介されている方法が具体的

「１日３０分を続けなさい」のタイトル通り、短期集中より長期でコツコツと勉強することの重要性を解いています。紹介されている勉強法は、この「毎日コツコツ」を実現するための具体的な手段になります。

例えば

テレビを見なければ、2か月分の時間を捻出できる。
引用：第2章勉強法11

や

10分程度なら遠回りをしてでも座って通勤できるほうを選びます。
引用：第2章勉強法15

などです。すぐに実行できるレベルの具体的な勉強法が紹介されています。抽象的で何となくそれっぽいことを書いてある本や、実現しようとすると大きな労力が必要なことが書かれている本もあったりしますが、この本ではそのようなことはありませんでした。

蛇足ですが、「テレビを見なければ」の部分は、最近だと、「スマホを見なければ」に言い換えられるでしょうか。「2か月分」の値の根拠は実際に読んで確認して下さい。

・コンディションの調整や、休息についても書かれている。

著者は、毎日コツコツ勉強するときの最大の敵は「勉強を嫌いになること」と言っています。

イヤイヤ勉強するということは、脳にとっては痛みになるわけです。すると、脳は痛みを避けようと、勉強をしないように指示を出し、勉強が長続きしなくなります。
引用：第3章勉強法20

脳が勉強をしないように指示を出すのを避ける必要があるわけですね。

勉強を嫌いになる原因は、集中力が落ちた状態で無理やり勉強しようとしたり、生理的な不快感（汗ばんでいる、部屋が寒い、など）がある状態で勉強して、脳にストレスがかかることなので、ストレスの原因を取り除いてから勉強すると、勉強を嫌いにならず、毎日勉強を続けられるのだそうです。

個人的に、日本人には「我慢の美学」を持つ人が多いと思っています。苦しみながらやりぬくことに価値がある、という考え方です。ですが、毎日コツコツ勉強するには、この考え方は障害となると思います。仕事終わりに勉強する前にはシャワーを浴びて汗を流したり、「疲れているな」と感じたら、思い切ってその日は早寝をして、疲れをとってから勉強したり、脳にストレスがかからない・我慢しないための一工夫こそが重要なのです。なるべく不快感がなく、集中できる環境で勉強することが、継続するためのコツだと思います。

本書では、集中力を持続させるための休息法や、気分が乗らないときの対処法だけでなく、ストレスがかかりにくい文房具や、机、椅子などまで紹介されています。まさに、長期間コツコツ勉強するためのエッセンスが詰まった本といえます。