kurupanです。
私は2017年に水質関係第1種公害防止管理者に1発で合格しました。
どのような資格なのか?メリットはあるのか?難易度は?などを解説します。
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公害防止管理者とは
そもそも公害防止管理者とはどのような資格なのでしょうか?
環境省のウェブサイトには以下の記載があります。
産業公害の防止に万全を期すためには、各種の公害防止関係規制(大気汚染防止法、水質汚濁防止法等)が遵守されるよう、事業者が工場内において有効適切な公害防止体制を確立することが必要です。
そのため「特定工場における公害防止組織の整備に関する法律」(昭和46年法律第107号 大蔵省、厚生省、農林水産省、通商産業省、運輸省共管)では、公害発生施設を有する工場において、「公害防止統括者」(工場長クラス)及び「公害防止管理者」(課長・係長クラス)を中核とする公害防止組織の整備を義務づけています。引用元:経済産業省ウェブサイト
https://www.meti.go.jp/information/license/c_text14.html
工場を稼働していると、有害な大気や排水などが発生し、公害を引き起こす場合があります。
このような公害原因を適切に処理し、無害化することが法律で義務付けられています。その管理者が公害防止管理者、というわけです。
公害防止管理者に選任される人間は、国家資格である「公害防止管理者」の資格を持っている必要があります。
法律により、特定事業者(一定量以上の公害原因が発生する工場を有する事業者)では、公害防止管理者の選任が義務付けられています。例えば、化学工場などでは公害防止管理者を専任していないと、工場を運営できません。
つまり、公害の原因が発生してしまう工場にとって、公害防止管理者の資格をもつ人間は必須なのです。
(ちなみに、「公害防止主任管理者」は一定以上の規模の工場で必要になる公害防止管理者のまとめ役のような存在で、こちらは公害防止主任管理者の資格が必要になります。一方、「公害防止統括者」は工場長などの事業の責任者が担う役割で、実際の業務を担当しないため、資格は必要ありません。)
仕事に活かせる?求人は?
先にも述べましたが、公害防止管理者は必置資格であるため、一定のニーズが必ず存在します。
企業の環境に対する責任が年々増加している中、環境に対する深い専門性を求め、転職市場でニーズが高まっています。
また、工場勤務に必要な資格の中では高難易度であるため、人材が不足しており、転職時に有利になります。求人の必要資格・歓迎資格に含まれていることもしばしば。
公害防止管理者の求人についてはこちらの記事をどうぞ↓
また、会社によっては手当を出しているところもあります。受験前に自分の会社の手当の制度を確認しておきましょう。
公害防止管理者は自分の市場価値を向上させることができる資格といえます。
公害防止管理者の資格を活かせる仕事の探し方
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種類は?
公害発生施設の種類に対応して、公害防止管理者にも種類があります。
- 大気関係第1~4種
- 水質関係第1~4種
- 騒音・振動関係
- 特定粉塵関係
- ダイオキシン類関係
大気と水質の「第〇類」は煤煙・排水の量や種類によって区分されています。第1種は第2~4種の上位資格のようなもので、煤煙・排水の量にかかわらず工場を監督できます。
もし皆さんが自分の職場で取得が必要になった場合は、必ずどの区分の資格が必要か確認するようにしてください。
詳しくはこちらの記事をどうぞ。
私が取得したのは、「水質関係第1種公害防止管理者」の資格です。すべての排水発生施設を管理することができます。
主に化学工場や食品工場、製薬工場などで必要とされる資格です。
試験制度は?
公害防止管理者試験は科目別合格制度を採用しています。資格の種類によって異なる科目が設定されており、必要な科目に合格することで資格を取得することができます。
水質関係第1種公害防止管理者試験に合格するためには、以下の科目に合格する必要があります。
- 公害総論
- 水質概論
- 汚水処理特論
- 水質有害物質特論
- 大規模水質特論
例年、合格基準点は各科目で6割となっています。
また、1度合格した科目は2年間受験が免除されるのも、この試験の特徴です。つまり、
- 1年目に3科目合格
- 2年目に残りの2科目合格→資格取得!
という作戦をとることができます。ただ、2年かけても残りの科目に合格できず、一度合格した科目の免除期間が切れる、という方も結構多いそうです。できる限り、1発合格を目指しましょう。
詳しくはこちらの記事をどうぞ。
難易度・合格率は?
水質関係第1種公害防止管理者の場合、平成25~29年度の合格率は約20~30%で推移しています。
業務独占の国家資格としては合格率が高めですが、一般的には難易度が高い試験といえます。
資格勉強で「過去問を○年分やっておけば合格できる!」というアドバイスもよく見かけますが、この資格に関しては通用しません。
しっかりとテキストを買って勉強しないと合格できない資格です。
また、この合格率は科目別合格制度を利用して2~3年かけて合格した方を含んでいるため、1発合格の合格率はさらに低くなります。大体10~15%と思ってください。
詳しくはこちらの記事をどうぞ
また、難易度は危険物取扱者甲種より少し高いぐらいと言われていますが、両方の資格を取得した私の個人的な感覚では、こちらの方がかなり難しいです。(個人のスキルに依ります)
一発合格を狙うと難易度はさらに上がります。しっかりと準備して試験に臨みましょう。
勉強量は?
人によって、勉強量は違いますが、私の場合は以下の通りです。
- 勉強期間:6か月(途中1か月中断)
- 平日勉強量:1時間(通勤時30分+就寝前30分)
- 休日勉強量:2~3時間
- 休養日:週1日
- 勉強時間(概算):200時間くらい
暗記量が多い試験なので、結構時間が必要でした。
化学出身の方であればもっと少ない勉強時間でも合格可能かもしれませんが、 200時間程度が平均的な勉強時間だと思います。
勉強法、各科目の解説はこちら
申込方法は?
産業環境管理協会のHPからWEB申し込みが可能です。
受験料の支払いは銀行振込です。忘れずに入金しましょう。
まとめ
本記事では公害防止管理者について解説しました。
ポイントとしては、
- 公害物質発生工場では必ず一人は有資格者を配置する必要がある(必置資格)
- 工場勤務の資格としては難易度が高め
- 上記の理由から、市場価値は高く、転職にも有利!
という点が挙げられます。
難易度は高いですが、チャレンジしてみる価値がある資格だと思います!
みなさんもぜひ取得を目指してみてください。
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